2005年11月24日

メルケル新首相は、おとといの就任以来、パリやブリュッセル、ロンドンへと挨拶回りにヨーロッパの国々を飛び回っています。新聞やテレビは物珍しさもあってか、初の女性首相の諸国漫遊を好意的に取り上げています。しかし、物珍しさがなくなって、灰色の日常が戻ってくると、メルケル首相への風向きは厳しくなるに違いありません。

いっぽう、昨日議員を辞職したばかりのシュレーダー首相は、スイスの出版社に顧問として雇われることになりました。ドイツではキケロという政治雑誌を発行している、ちょっと変わった出版社です。さすが伝統的な社民党員というよりは、ビジネスマンの印象が強かったシュレーダーらしい身の振り方だと思います。キケロやシュピーゲルなどよりも、硬派で玄人向けの政治雑誌で、最近は警察のテロ捜査に関する極秘資料を引用したために、検察庁の捜索を受けています。